2003/05/27 (火)

2003/05/27 (Tue)

ところで
西尾維新、まだ数十ページだけど読み進んだ。文章自体がどことなくオタクっぽい気がする。コンピュータがどうとか、友人のしゃべり方とか、意味深長なのに空っぽに近いせりふの数々とか。つまらないワケじゃないが、今のところ先を読み進めたい!という強い衝動が起こらないのはなぜだろう。

ところで主人公の友人クナギサの性別、最初男か女か解らなかった。しばらく読み進んだところで少女という記述があり、そこでやっと「ああ、女なんだ」と気づいたくらいで、それまでは充電中の記述部で「おいおい、早々とホモっぽいな!」と驚いたくらいだ。彼女の会話形式で女だと気づけよ!と言われたらそこまでなんだけど、フランクな口調のみでは女性だという確信が持てなかったから、じゃ、男かなと判断したわけなんだが。っていうかどうでもいいか。

とりあえず読了までしばらくかかりそうな気がする。読書感想文(書評なんていう大げさなモノじゃないので……)はまた後ほど。


ギギギギギギ
見渡す限り視界を埋め尽くす商品棚の列。商品棚には雑然と日用雑貨品が陳列されており、同じ商品なのに価格を示すシールに書かれた値段はまちまちで、しかも桁自体が違うようなケアレスミスとも言い難い、あからさまに人為的なミスのような、見てる側がムカついてくるミスで、そんな商品が、視界いっぱい、地平線にボンヤリと霞むくらいに長く長く長く長く長く長く長く長く……ひらすら続く。天井にはチカチカと明滅を繰り返す寿命間近の蛍光灯。勿論煌々と光る明かりも沢山あるが、十数本に一本程度、それは存在していて、酷くボクの心を乱す。乱す。乱す。今すぐにでも脚立を取り出し、新品に取り替えたい衝動に駆られる。しかし、見渡す限り白い白い天井。明滅を繰り返す蛍光灯たち。膨大な数のそれに、ボクのそのイライラはより募る。どこからと無く湧いてくる人間の群れ。天井。陳列棚。床。何もない空間。そこから空気のように、当たり前のように人間が湧いてくる。瞬く間に陳列棚と陳列棚の間、狭く息苦しい空間は人間でギッシリと埋まる。人間の独特の臭気。化粧、香水、男のにおい、女のにおい、酸化した汗のにおい。むせ返るような臭気に包まれる。他人と触れた肌はじとと汗ばみ、不快感は増すばかり。しかし逃げ場はどこにもなく、商品棚の列はどこまでもどこまでも広大に続き、列の間には、数えきれぬほどの人間の群れがひしめき合っている。人の群れをかき分けてもかき分けても続く続く。ボクは諦めずに人の間を縫い進み出口がないか足掻く。そしていつか疲れボクは諦める。何度も何度も同じことを繰り返した。飽きるとか、飽きないとか、そんな次元の問題ではないくらい、ボクの生き甲斐といっても過言ではないくらい、それくらいに、ボクはこの狂った空間から逃げ出そうと何度も何度も。しかし、いつまでもいつまでも終わりはこない。人の群れ商品棚の列明滅を繰り返す蛍光灯たち。