2004/11/29 (月)

日本のオカルト話は面白い

仏教と神道が混ざり混ざっていて。

霊魂的な概念は神道的で、しかし除霊トカいうと大抵の場合は数珠を持った自称霊能者か坊さん(仏教)が出てくることが多い。また古来から続く儀式的なモノは神道的であることが多い。また両方の概念が混ざって無茶苦茶なものになっていることも。
日本の幽霊の面白い点は仏教でも神道でも払う事ができると言う点。陰陽的な「言葉」自体に力があるから宗教に関係なく払う事ができるのか、それともどちらの宗教にも除霊可能な何かが備わっているのか、もしくは自称霊能者自身に払う力があり宗教的な面はスタイルなだけで関係してのこないのか(霊自体インチキというのは面白くないので却下)。説明できる人はたぶんいないだろうが、神仏習合的でなんとも興味深い。

仏教的な概念では死ぬと三途の川に行き極楽浄土へと赴くはずで、成仏できず地縛霊に……いうものはドウナンダロウと思う。我々の生自体が浄土へ行くための修行なのだから、例えば自殺の動機である事件(男に捨てられたナド)も修行の一環であるはずなんだが。ちなみにこのサイトによると仏教は自殺を禁じてはいないらしいので、自殺自体も浄土への道である可能性があり、自殺した動機が幽霊になるという説明は必ずしも万全はないと言えると思う。そもそも幽霊というモノ自体、仏教が認めているかどうかすら怪しい(霊魂の存在を認めていないらしいので)。

神道の場合は霊魂という概念は存在しているらしいが、個人的に神道はサッパリなのでなんとも。ここに霊魂についてアレコレ書いてあるので、こちらのサイトを参考にして話をすすめてみたいが、このサイトによる幽霊の扱いは「我々の世界=三次元」「あの世の世界=四次元〜の別次元」という量子力学や天文学的に「ハァ?」とい説明がなされているのでどーも信用ならない……。
まあ、ともかく神道的に幽霊というのはOKらしい。

ところで。

イスラム教国での幽霊ってどうなんだろう?ほとんど聞いたことがないのだが。ググってみたらこんなページが。このページによるとイスラム教の教義では全てはアッラーが作られたものなので、幽霊という存在もアッラーが作られたものということになるらしい。……ということは人間の魂が幽霊になるプロセス自体、イスラム教的にはNGとなるわけで。道理で幽霊話が少ないわけだ、と納得した。今。

よくよく考えてみるとキリスト教も主が全てを与えてくれるわけで、本来ならイスラムと同じような概念なはずなんだが、幽霊話はポピュラーだし、そもそもにハロウィンという幽霊などを主役とした宗教的な祭が存在してるしなァ。このハロウィンなんて一神教でアミニズムを否定しているのに、祭では堂々と精霊や妖精を奉っているのだから、イスラムと比較してかなりいい加減……なんだろうなあ。幽霊の扱いもキリスト教の概念外の存在なんだろう、たぶん。

世界の幽霊話を地域・宗教・民族で調べ上げたら相当面白そうだな。これわ。時間と労力の無駄だろうけど。